ギィー・・・・
「いらっしゃ・・・あ、さっきの」
「あれ?ジョゼットさん!?」
扉を開けて中に入ると、先程会ったばかりのジョゼットがいた。ミントは驚いた。
「どうして私達よりも早く戻れてるんですか!?」
「はい、実は森から町に戻るのに近道があるんです」
「近・・・道・・・」
「それならそうと早く言って欲しかったがな・・・」
「あ、すみません」
アッシュが言うとジョゼットは申し訳なさそうに答えた。
「ジョゼットさんはここで働いてるの?」
「いいえ、ちょっと寄ってみただけなです」
「ねえジョゼットさん、私達王様に会いたいんだけど会えるかな」
「はい、今呼びますね」
ジョゼットは奥の部屋へと向かった。そして・・・
「な!・・・」
「え!・・・・」
アッシュ達は目が点になった。ジョゼットと共に現れたのは一人の少年だったからだ。
「こんにちは、僕がピーノです」
ピーノ・コルロ国王は元気よく挨拶した。二人はまだ状況が理解できていなかった。
「・・・というわけなんです」
ジョゼットは二人にピーノがどうして国王なのかを説明した。
「そうだったんだ・・・ごめんね、変な目で見ちゃって」
「ううん、気にしてないよ」
「仕方ないさ、俺達はピーノ国王がまだ子供だったなんて夢にも思わなかったんだからな」
「ところで移住の許可を貰いに来たんでしょ?ちょっと待ってね、許可証を持ってくるから」
「あ、ポッコはここにいて、私が持ってくるから」
「ありがとうお姉ちゃん」
ジョゼットは許可証を取りに奥の部屋へと言ってしまった。
「ポッコ?」
ミントは首を傾げた。
「僕はちょっと前までポッコって名乗ってたんだ。訳があってね」
「そうなんだ・・・」
「持ってきたよ〜」
ジョゼットが許可証を片手に戻ってきた。
「それじゃここに名前を書いて・・・うん、これでいいよ」
「これだけでいいのか?」
アッシュは聞いた。ピーノは笑顔で「いいよ」と答えた。
「ところで二人は住む家とかは決まってるんですか?」
ジョゼットは二人に聞いた。
「ああ、港に船を停泊させてある。しばらくはあそこで生活しようと思ってる」
「そうなんですか、私も前は船で暮らしていたことがあるんですよ」
「そうか、それじゃ俺達はこれで」
「あ、ジョゼットさん」
ミントは出て行く直前にジョゼットに「後で近道教えて下さいね」と言った。そして二人はその場を後にした。
「ジョゼット〜」
バードが窓からひょっこりと現れた。
「あらバード、何処にいたの?」
「ちょっと散歩に行ってたんだ。そういえばさっき見慣れない人が来てたみたいだけど?」
「うん、新しくこの島に来た人だよ。だけど・・・・」
「どうかしたの?ジョゼット」
「ちょっとここじゃ話しにくいから奥の部屋で・・・」
ジョゼットとバードは奥の部屋に向かった。
「・・・え!アッシュって人がギジンだって!」
「うん、確かめたわけじゃないんだけどね。何だかそんな感じがしたの」
「でも、もしそれが本当だったらどうしてこの島に?」
「分からない、でも何か理由があると思うよ」
「う〜ん、一体何が目的なんだろう・・・」
バードは翼を組んで考え込んだ。
「でもビックリしたよね〜、ピーノ国王がまだ子供だったなんて」
「・・・・ああ」
「森の近道ジョゼットさんに教えてもらえるかな〜」
「・・・・ああ」
「島の人達にも挨拶しないとね〜」
「・・・・ああ」
「・・・ヤカンに水を入れて火にかけたのにいつまで経ってもお湯が沸きません。どうしてでしょうか」
「・・・・ああ」
「ちょっと!!聞いてるの!?」
「のわぁ!?」
「まったくも〜、ちっとも聞いてないんだから」
「す、スマン、ちょっと・・・考え事をしててな」
「考え事?」
「さっきのジョゼットって奴だが・・・」
「ジョゼットさんがどうかしたの?」
「妙な感じがした・・・」
「妙な感じって・・・どんな感じなの?」
「分からない・・・だが何か感じたんだ・・・」
「ふ〜ん?」
ミントは何が何やら分からなかった。